この記事では、「薪ストーブは朝まで暖かいのか」について書いています。
我が家は、薪ストーブを主暖房として使っています。エアコンは有りますが、ファンヒーターは持っていません。
結論
薪ストーブを上手く運転すれば、翌朝も暖かいし主暖房器具として使えます。また、一日中快適に過ごすこともできます。
どれ位い暖かいのか
2019年2月に、薪ストーブを置いている我が家のリビングで温度と湿度の変化を取ったデータがありますので、このデータを見て頂くと最低室温は19℃、最高室温は29℃とでした。

このデータは、薪ストーブから直線で2m、床面(フローリング)から30㎝の位置にセンサーを置き、ラズベリーパイ(一種のマイコン)で5分間隔で自動収集したデータに基づいています。
ちなみに、ストーブのガラス面や本体から出る熱が直接当たらない場所になります。
室温の変動幅は10℃で、暖かい空気は上に行く特性からいくと、 床面から30㎝の位置における最低室温が19℃ですのから十分に暖かいと思います。
我が家の焚き方の特徴は、室温が下がっていく途中の早朝に焚き始めていることです。室温は、日の出時間に向けて下がりますが、その途中で薪ストーブを焚いているので高い温度で推移していると考えています。
我が家の環境
標高は43mで、冬場はめったに氷が張らない温暖なところです。LDKは1フロアーで20畳ほどで吹抜けがあります。建物は築10年以下の第三種換気でハウスメーカー施工のものでは無く地元工務店が施工しています。

朝まで暖かくするためには
室温を下げないことです。言い換えると、焚いた薪ストーブが冷えないようにすれば良いのです。そのためには、朝の時点で炉内で薪が燃えている状態にするか、熾き火が残っていれば状態にすれば良いのです。
とはいえ、翌朝に炉内で薪が燃えている状態を作るのは難しいので、熾きを残す方法が一般的です。

熾きを残すとは
薪は燃え尽きると灰になります。薪が燃えると赤々とした状態(熾き)になりその後燃焼進み燃え尽きて灰になりますが、全て燃え尽きるようにしなければ熾きが残せます。
就寝前に沢山の熾きを作り残すことが一番良いのですが、大量の薪を焚くと炉内の温度が上がり過ぎるので現実的ではありません。
熾きを残すためには
就寝前に、適度な(ストーブの巡航運転で温度を上げ過ぎない)熾きを作り、良く乾いた大きめの薪を投入し燃やします。投入した薪が熾きになるまで燃焼させる必要はありませんが、しっかりと着火させます。その上で、吸気を絞り、ゆっくりと燃やす事で朝まで熾を残します。
※この場合排気は絞りません。

熾きを残すメリット
室温の低下が少ない
薪が燃え尽きて、熾きが残っていないと薪ストーブが煙突から順に冷めてしまいますが、熾きを残すように焚くことで室温の低下を抑制してくれます。
着火が早い
熾を残す事で、炉内が冷めていないため着火が早くなります。小枝やスギの小割りを熾きに乗せて置くだけで着火します。着火に使う時間と着火剤が節約できます。
室温が直ぐに上がる
炉内の温度が高いため、外気との温度差が大きくドラフトが早く・強く働くので温度直ぐに上がり、身体への負担が少なく快適な環境簡単に得られます。
寝る前に注意すること
不完全燃焼をさせないことです。
沢山の薪を詰め込んで焚かないようにしましょう。また、排気を絞りすぎてしまうと不完全燃焼が起き屋外に大量の煙や臭いを撒き散らすことになります。
快適な室温を維持するために
薪ストーブを主暖房にするのであれば、室温の変化を少なくする事が重要です。そのためには、室温の変化を知る事かから始めましょう。
言うまでもありませんが、最も効率的な焚き方は室温が下り始める前に焚くことです。

注意すること
灰の中には燃え残った小さな炭が隠れているので灰を取り出す際は、金属製バケツに取り出し仮置きした後に廃棄します。
薪の不完全燃焼を防ぐために、吸気は絞りますが、排気は絞りません。
一日中暖かくするために、昼間着火することは避けるべきです。早朝に焚いて日が出る頃には巡航運転しているのがベストな焚き方です。早朝に室温を上げておくことを強くお勧めします。
まとめ
薪ストーブを焚くことで変化する温度を把握し、焚き方を工夫することで主暖房として十分使うことができます。